2018年2月22日(木曜日)りら創造芸術高等学校生徒が真国丹生神社にて行われた『真国御田春鍬規式』を奉納しました。
この舞は真国御田春鍬規式と呼ばれ五穀豊穣を祈る丹生神社に古くから伝わる予祝芸能言われる地域芸能です。
田植えから稲刈り、最後は蔵入れまでの稲作の所作を狂言形式で演じます。
登場人物は農家の主人「花賀之丞」娘婿の「福太郎」田を耕すお祝いの役目「黒牛」「早乙女」「お囃子(以下:太鼓.ササラ)」によって演じます。
伝統的な衣装・お面に身を包み神前で御田の舞を奉納します。今年は総勢8人により約30分かけて演じました。
真国御田は後継者不足による中止、御田を引き継いでいた真国小学校の廃校など色々な事情に悩まされ、奉納行事は平成以降から途絶えていました。
しかし、地域住民の御田に対する強い思いを受け継ぎ2009年(H.21)にりら創造芸術高等専修学校の1期生が「卒業研究」の一環として第一回『世界民族祭』で復活させました。
その後は、りらの生徒が先輩から後輩へと舞を引き継いできました。
2017年11月の第9回『世界民族祭』で演じ、そこからはたくさんのイベントや舞台発表があり中々練習時間が取れない中で台詞の確認や所作の確認などをし22日の本祭での奉納に向けて練習してきました。
今年は御田の舞をりらが引き継いで9年目。今までも何度か『伝統芸能を引き継ぐ高校生』と題しテレビ、新聞やラジオなどのメディアに取り上げていただくことがありました。
特に今年は、歴史の教科書にも掲載されている国指定の無形重要文化財「杉野原の御田」が奉納公開を終了する。という大きな出来事があったため、例年以上の一般参列者、メディアの皆様にお越しいただきました。
また今年は青少年育成に携わるドイツ・オーストラリアなどの教育関係者の方々も見学に訪れていただきました。
鍬初めの様子 手に持っているのは鍬 (向かって手前が花賀之丞㊧,奥が福太郎㊨)
牛を操る様子 (牛が田を耕してこの後に牛が暴れだす)
田植えの様子(前列3人が早乙女,中列2人が主役,後列2人がお囃子)
早乙女が手に持っているのは苗。田植えの歌を主役が歌いその前で早乙女が田植えをします。
この後は稲刈りのシーンが続きます。
そして御田の舞の奉納が終わってからは丹生神社の境内にて『真国神楽(創作舞踊)』を披露させていただきました。
この真国神楽は真国丹生神社(丹生都比売命を奉る)の神様への奉納舞として特別講師であった先生により作られた作品です。
真国神楽の様子(女の子は赤紫の衣装,男の子は緑の衣装に身を包む)
今年は計8人(うち女子6人.男子2人)